マンホールの神様/スプートニク
ミズのマンホールの神様は流し目でこっちを見る。
いや、目はないので、そんな感じのテレパシー。
絶対やだっ「じゃがいもっ!」
「へっ?」ミミズの目が点になる。テレパシーで。
「あんた…」バカじゃないの??
太ったミミズのマンホールの神様が怒ったように言う。テレパシーで。
「信じられない」トウモロコシに決まってるじゃん…
太ったミミズはぶつぶつとテレパシーを飛ばしながら、
ブリブリと体をマンホールへ押し込んでいく。
すぽんっと、神様はマンホールの底へ帰っていった。
恨めしそうに、マンホールは口を開け空を見上げている。
誰かが落ちると危ないので、寿司屋の看板をマンホールの上に移動させる。
もう、この道を通るのはやめておこう。
明日からは一本向こうの、居酒屋の角を曲がって家へ帰ろう。
夜道は危険がいっぱい。危うくバトンタッチされてしまう。
おーこわこわ。私の嘘日記。
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