ドコでもドアーズ/LUKE
 
たちが
僕を部屋から出そうと訪ねてくると
君を無理やり引っ張ったり
叩きだすやつも出てくる始末で
さすがに僕も耐えられず
君のところへ
そしてついでとばかり
普段のうっぷんをぶちまけた

君がそんなありふれた
つまらないドアじゃなかったらなぁ
たとえば自由に瞬間移動できるような魅力があれば
毎日笑顔で君に向かいあえる気がする

夏ならば南極
冬ならサバンナ
旅をして帰った夕暮れどきには
古都の鐘の音など聞きにもう一度君の前にきて
手をとるのにと

次の日

君は消えた

ぽっかりと開いた君のあとからは
いやというほどの自由の風が吹き込んでくるが
開けるドアを失した僕は
もはやドコにも行けないことに気づいた

出発点を失しなったのだから

あとには不自由だけが残った
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