おとといきやがれ!/umineko
ちの机こっちの担当に聞きまくって
そうこうするうち
昼休みをつぶされたわたしがブチ切れてしまい
おとといきやがれ!と
叫んだらしいのだ
「だからこうして
あやまりに来たンです」
なるほど
時空も超えたか
わたしの妙な感慨などおかまいなしで
なおもくどくどと反省と感傷は続く
しかしわたしには
わたしの朝とわたしの一日があるのだ
突然の時間旅行者の
馬鹿丁寧な言い訳など聞いている暇はないのだ
貴重な時間を奪われたわたしは
ついに再び大声で叫ぶ
おとといきやがれ!
すると
彼はゆっくりと
白いもやに包まれて
だんだん薄れてゆくではないか
ああ
なんということだ
そういえばおとといコンビニで
見知らぬ青年が話しかけてきたのだった
「今度は許してくださいますか」、と
立ち読みをしていたわたしは
完全無視を決め込み
ウィンドゥに写った姿に向かって
おとといきやがれ!と
つぶやいた気がする
顔だちまでは覚えてないけれど
声の感じがどことなく似ていないか
ああ
そういえば先週土曜日に…
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