おとといきやがれ!/umineko
ある朝
会社までの道を急いでいると
見慣れた制服姿
サルサ銀行のお兄ちゃんだわね
あ、そ、と思って通りすぎようとしたら
突然制服は
深々とお辞儀をして
申し訳ありません、と
わたしに向かって謝った
なんのことだかわからない
しかし彼は真剣である
まなざしに宿る光がホンモノだ
仕方がないので
そのわけを聞いてみた
どうやらわたしは
今度の週末サルサ銀行に行って
振込やら通帳記入やら両替やらなんやら
たまりにたまったこもごもを
その兄ちゃんの窓口にぶちまけたらしい
そのあまりの繁雑さに
おまけにリラへの両替という難問も手伝って
それでも彼は一生懸命
あっちの
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