素に戻る朝に/恋月 ぴの
 
朝、目覚めると妙に冷静な僕だから
君との将来についても
じっくりと話せそうな気がする

だけど、陽が昇るにつれて
「まあ、いっか」
そんな気分の僕に戻っていく

陽が暮れて夜になれば
僕はもうすっかり上の空
君の問いかけにも
そっぽを向いて
頷くばかりの僕がいる

朝の僕が本当の僕か
夜の僕が本当の僕なのか

素に戻る朝には
こんな事も考えてみるけど
陽が昇るにつれて
しだいしだいに
夜の僕へと転がりだす
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