サウンド/つぐこ
重い、思いが
いくつも重なって
重奏を奏でた
扉がどぉーんと開いたように
僕はバッハに取り付かれた様に
必死で音を響かせている
聞こえるか、聞こえるか、聞こえるか
僕のサウンドについて来い
と、あなたの町にこの重奏を聞かせたくて
僕は手が痛くなったって
腕がもげそうになったって
僕はかなりテンポが速い曲を選曲し
演奏した
朝日が昇ったって
夕日が沈んだって
僕は知ったこっちゃない
いいか、付いて来い。
僕の腕、僕の指
僕の奏でるサウンドは
あなたしかついてこれない
あなたのために弾いているのだから
あなたに届いてないことくらい
わかってる
けど僕は、弾き続けたいんだよ
あなたのために
さぁ、ついて来い
僕の未知なる
サウンドに
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