水晶/こむ
 
水晶の柱の中には

音のない夢や幻想が

どこからか 詰め込まれていて

あちこちの角度から

じっと のぞきこむと

時々忘れなくてはいけない 何かを

少しの間 忘れていられます

ときおりの夢が

息をつめて

しみこんでゆきます
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