拝啓、乙武様。/みもる
やらなければならないことはすぐに投げ出し
豆粒ほどの夢も掴めず
君になにもしてあげられない両手などいらない
気がつけばひきこもり
やっと見つけた目標に走ってはすぐに疲れ
さよならを言う君を追いかけられない両足もいらない
めちゃくちゃに引き裂いてくれ
バラバラ殺人みたいに
頭と体だけになり
余計なものがなくなった僕は
よりスマートで
よりファットになる
欲しいものも無くなり
ばかな幻想を抱くこともなく
目に見え自分にできる最小限ことだけをする
周りには暖かいような冷たいような
鉄の目で見られ
優しまれ励まされ哀れまれ蔑まれる
そして
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