雨の日、落としもの/
半分
行きは雨で
帰りも、やっぱり雨で
雨はざあざあといい音を立てる
一杯になった傘立ての横に引っ掛けていた、
自分の傘を忘れることなく手に取る
行きの雨に濡れたままの傘を
バサッと開くと
アスファルトの地面に
コンッと落ちた、何か
顔を近づけて見ると
2cmほどの枯れたつぼみの様なそれは、
かたつむりだった
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