★132 キイロイ、ハナ/貴水 水海
 
君の家に続く道の

あの黄色い花は

なんていうんだろう

ちょっと君に似ている


可愛くて

寂しげで


僕は君の横顔を思いだして

心の中でそっと

好きだと言ってみる


僕は君の声を思い出して

心の中で

「うん」と頷いてみる


君を好きだと言えずにいる僕は

弱虫だね


君の家に続く道の

あの黄色い花は

なんていうんだろう

ちょっと君に似ている


あの黄色い花を花束にして

いつか君に贈るよ


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