『ROCKS』/mana
決まってるんだもん。そういうの僕、駄目なんだよね。うわー、ソープで3万かよ?って思ったけどさ、所詮カネで片付くなら別にいーやって感じでさ。風俗嬢と喋って出てきたよ。ほんと僕、イヤな客だよね。」
すべてにおいて彼の基本はこんなベースで染まっていた。それはもう、モンドリアンのコンポジションみたいにキッチリと決まっていた。とにかく統一されているのだ。
「引かれたレールの上を忠実に歩いていくのが好きなんだよね。」
安定してて確約されて保証されてる日常がないと、僕は冒険なんて出来ないよ。ハイリスク・ハイリターンみたいなのって苦手なんだ。ほんとは子どもなんて欲しくない。僕
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