ウォーリーをさがして/ヤギ
環境、欲、大切なもの、周りへのスタンス、全て違う。それは視界と言葉が違うという事だ。誰でもそれぞれの視界と言葉で生きるしかない。
「それぞれに、人が、今、生きている。」
ただその不思議が僕を捕らえる。それは閃光のようで、目の前を真っ白にする。大げさではなく、たまに立っていられなくなる程に眩しい。街中の人々ばかりではない。友人たちも、両親も、僕もそうなのだ。そう思うと体が震える。自分でうんざりするような感情や欲も、それは決して綺麗ではないとしても、眩しい。これまで何をしてしまっていても、生きていることは間違いなく眩しい。ぶつかるたびに焼き切れながら生きている。閃光のように人々が今生きている。
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