ミッキーマウスの中身 2/チアーヌ
だ」
ふと振り向くと羽根田が笑っていた。わたしの真後ろに椅子を置き、モニターを眺めながら話をしている。
「スタジオの袖にさ」
「そうなんですか」
「もう、ミッキー着てたよ。あいつら着替えるまで入れてくんねえの。係りのモリってヤツがうるさくて」
「へえ」
「たぶん、中に入ってるの女の子だと思うよ。小さな。せいぜいお前くらい。150センチ足らずってとこかな。でも動きを考えると、結構な重労働だよな」
「2分前です」
「Vの頭出てる?」
「はいOKです」
「お前でも入れるよ、あれ」
「わたしが入ってどうするんですか。1分30秒前です」
「スタジオOKだね」
「OKっすね」
「あ
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