トリコロールがしおれた夜に/八月のさかな
 
夜が暮れ朝が明けていく
ふらふらとゆれる車の中
わたしはひたすらねむりつづける

トリコロールがしおれた夜に
大好きなあのひとがわらう夢をみた
かなしいうたの終わりは声にすらならない
しあわせとおもうことすらむなしい

目を覚ましたわたしに運転席から声がかかる
幸せそうにねむっていたよ
うなずくしかできないわたしは
まだすこしねむいふりをする
戻る   Point(3)