もち/たもつ
 
しくなる
箸休めにここで一曲歌うことにする
けれど、その歌を耳で聴くことはできないだろう
だって
歌はいつも
心で聴くものだから



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もちを食べる
中からは
ラケットも
シャトルも
「もちの精」も
出てくることはない
ましてや
僕はもちではないし
君も僕を食べたりはしない
そんな当たり前のことを幸せに感じるのは
一年のうちでも正月だけかもしれない
と、当たり前に思う

それから買っておいたラケットとシャトルで
君とバドミントンをする
数える必要はない
僕らが日々願うことなんて
たかが知れてる




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