紙飛行機になる/
千波 一也
もともと性に合わないんだ
優しくされるのも
穏やかになるのも
まんざらではなかったけれど
もともと性に合わないんだ
じっと見つめてごらん
鉄塔のもっと上
じっと聞いててごらん
足元のもっと下
大風が来る
つぎの風が吹いたら
僕は夢になろう
今の今まで遠慮していた子供たちを呼び戻そう
つぎの風が吹いたら
ごめん
きっと僕は夢になる
それでも君はついてくるかい
この目の奥には
保証の一つも無いけれど
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