2005・7 雨の終わりの日記/千月 話子
 
えてしまうと言うのに
私は、しつこいほど降る水の中で今 生きているのです。



ああ、、こんな日には
黒く湿った土の上で 固い決意と共に生き
逝ってしまった 美しい彼女を思い偲び

ああ、、こんな日には
曇り空さえ美しい そんな国で
44年生きている 小さな金魚の
リトル・ジョニーを 思い微笑む



両極端な 世界のニュースを私は手の中に持ち
ちり と肌に痛いくらい感じる お湯に浸り
明日の晴れ間を 探しながら
見えない太陽に その手をかざすのです。



戻る   Point(17)