追憶/
佐藤伊織
壁の向こう側を
幻視する
真夜中の花火
身体は溶け出して
分解される
空中に映し出された
追憶の景色
クルクルと
鉄くずがまわると
小さく鳴り出す
不安定なオルゴール
幻視された過去と未来を
抱えながら
踊りながら僕は
踊りながら僕は
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