道をゆく/
八月のさかな
懐かしむおもいは空を仰ぐのに似ていて
「どうしようもないこと」の
「どうしようもなさ」の強力さにへこたれる。
ゆるすことも抱きしめることもあの子にはとっても簡単なのに
あたしにとってはひどくむずかしいことのようにおもえて
くるしくなる胸をおさえて
ひとまずごはんを食べる。
それでもどうにか、あるくために。
戻る
編
削
Point
(2)