leave me alone/緋史
 
りーぶみーあろーん。

あしおとをたててちかづかないで。

そんなうすっぺらいことばであたしをおこそうとしないで。

こうしてるのがきもちいいの。

おとのないところでだいのじにねころがるのがきもちいいの。

しってる?

ちんもくになればなるほどみみはおとをきくんだよ。

だから

りーぶみーあろーん。

このままでいさせてよ。

あのこのうたごえさがしてるの。

あたしのみみはあたしをはなれてどんどんどんどん

ずっとむこうまで。

すこしでもあのこのこえがきこえるところまで。

草原をかけぬけてななつの海をこえて

天までとどくような山だってみおろして

どんなにはやい風もおいこすんだから。

りーぶみーあろーん。

なにもほしくはないの。

どんなことばもどんなおんがくもどんなあまいおかしも

いらないから

りーぶみーあろーん。

ほんのすこし

あのこのうたがきけたらそれでまんぞくだから。

だから

もうすこしだけほっといてよ。



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