みちばたで/八月のさかな
 
 道端の親切にありがとうを言うおばあちゃん
 電車のなか転職雑誌を広げて居眠りをするおじさん
 パパの腕の中幸せそうにねむる赤ん坊
 雑踏の中 たちどまるわたし

 たすけてといえない教室
 突如泣きたくなる海の中
 飛べるよな気がしたあの日の夕方
 そういう夢にめざめる朝

 いつも、日常は私をみている
 どこか遠くで あるいは近くで
 偶然に起こりえない、そんな偶然に
 そしてもう一度恋をする
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