破壊/
AKiHiCo
込み上げてくる何か
押し寄せては私を浚う
思考を破壊する物体
螺子が外れたら止まらない
何度部屋を壊せば
この心は落ち着くのだろう
後悔しか残らないのに
左手首に付けた軌跡
これは私が生きている証なのか
流れ出る物を眺めて思う
外れたままの螺子で考える
なぜ生まれてきたのだろう
生まれてこなければ
こんな苦痛も味わう事もなかった
後悔だけの部屋
漂う温い空気で
螺子を締め直す
またようして生きてゆく
静かになった部屋は
悲しい程虚しくて
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