BER/ねなぎ
制御される前の原発信に
酷く憧れる
輝跡をなぞる事に
どういった意味があるだろうかと
考えていた
ネクタイの締め方を
少しだけ緩めてみる
水平同期が掛かり難くなっていた
眩暈のするような
日常の雑事に追われて
数分前の事さえ
忘れていった
公園で見上げるように
ボタンを外してみる
垂直同期が歪んでいた
重心を取れずに
訛っていく神経が
重く
吐き気がしていた
路地の隙間から通りを眺め
裸足になってみる
輝度を調整しなくては
ベクトルも収まらず
極彩色に
角膜がついて行けずに
白飛びしている
いつも行き来する道を
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