法則/
たもつ
久しぶりに実家に戻ると
父はまた少し小さくなっていた
質量保存の法則というものを
信じるのであれば
生真面目に生きることを止めようとしない父は
きっと
何処かで
何かを
与え続けているのだろう
春の日が溜まる縁側
季節外れの風鈴が鳴っている
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