微熱/
かのこ
痛みを持ち上げて
此処に立っている
へしゃげた首も
切り落とせぬまま
鉄のような水面
なにを想う その心
芯から病んでしまった
水無月の花々よ
重たすぎる花弁を
いついつ散らせてしまう
燃え上がる沼底
貴方想う この心
溶けてしまうまで
咲き続ける
この微熱のような
嗚呼、水無月の花々よ
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