オルガン/コマキ
 
貴方の指にしゃぶりつく
一心不乱な陶酔が
いつしか不穏な旋律になるよ

ねぇかき回して隅々まで
裂けるくらいに詠わせて
白も黒もすべてが私で
貴方の存在で成り立っている

踏み付けてたたいて昇り詰めて
ねぇ高くもっと高く
限界までも響き渡らせてコーダ

貴方に触れられない私は
巨大な虚空に打ち捨てられて
鈍い光の筒の中で
胎児のように誰かを待ち続けているよ

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