少女の流儀/鏡文字
 
8歳の少女が
星に願いをかける時は
指を交叉し
顎を上げて
こう言うそうだ
「イクサル・スプレンデー
 イクサル・スプレンデー
 イクサル・スプレンデール
 私の妖精
 降りて来い
 降りて願いを
 聞いておくれ」
満月の色の液体が
少女の股の間から流れ落ちる時
草むらのコオロギたちは
確かに星が降るのを
見たと思ったのだ
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