夏の日(I)/tonpekep
 
走って行く風船を
追いかけて
ぼくは手を触れるのでした

手を触れたとき
楽しいものがありました
楽しいものはそこここで美しい時間でもありました

それは見えないものでありました
夏の夜のユニバーサルスタジオジャパン
空には花火が落下するように

打ち上げられて
鮮やかな色彩と興奮が
ぼくらを取り囲んでいるのでした

キャーキャーと笑い声が
どんどん走ってゆくのでした
小人のように小さくなってゆくのでした
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