祖父の思い出/yuma
 
ずっとでることはしなかった。
気がついたら祖父はいなくなっていた。
それで泣くことは無かった。
その日・俺は高校受験だった。

[祖父の思い出4]
祖父は孫が好きだった。
特に一番小さな孫とは暇があれば一緒にいた。
一番上の俺の立場はどうなるんだ。
あの日・彼女は手首ほどもない小さな腕で祖父にバイバイと手を振った。
あれは未だに忘れられない。

[俺の思い出]
俺が泣けたのは祖父が死んでから一ヶ月も立ってからだった。
二時間も泣きつづけた。
情けなかった。
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