気化熱/
umineko
君はどんどん奪っていく
やすらぐ
はずの思い出を
蒸発するだけの
存在と
信じられたらよかったのに
どれだけ
季節を繰り返し
君が過去へと沈んでも
君はどんどん奪っていく
どんな出会いも
夜の
角度も
あの日の
遠い汽笛のように
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