コラージュの間に/ブルース瀬戸内
 
昨日、うちに迷い込んだ、

丸い目をした子猫が

夜の空の右側と

夜の空の左側を

不思議そうに交互に眺めていました。

空は相変わらず広いから

多少のものは描くことができます。

私たちと猫の観念も、

そこに投影できそうなくらいです。

でも私たちの観念なんて

どこかで拾ってきたものを

あっちこっちでつぎはぎしたコラージュで

最初にあったものなんて

ついつい忘れてしまいそうです。



コラージュとコラージュの間に

哲学がはさまって

それを後から見つけた哲学者が

ただ難解に揶揄するだけで時の人になったり
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