左川ちかアーカイブス/佐々宝砂
る唇を持っていて、色気も何もない格好をしていて、言うなれば「イナカの女子高の図書委員」みたいだったから。
私はどうしても左川ちかの詩を読まねばならんと思い、近隣の図書館を漁ってまわった。アンソロジーや評論集に掲載された左川ちかの詩を、花を集めるようにひとつふたつと集めてノートに書き写した。そのノートは、大切なものとしてまだ私の手元にある。左川ちかの詩集はとうとう手に入れられなかった。どこかにあるのかも知れないが、まだ見つけていない(という状態であったのが、ネットで読めるのだから、非常に嬉しいのだ、わかってほしい、私はほんとうに嬉しい)。
私が左川ちかの詩に惹かれたのは、そこに強
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