中古の幸福/後期
い瓶だった。
ラベルにはこう書かれている。
死(中古)
「これも扱っています」
私は笑った。
「死まで中古なんですか」
「ええ」
店主は言った。
「あなたのも」
私は冗談だと思った。
だが、黒い瓶のラベルには、確かにこう書かれていた。
死(あなた)
私は言った。
「おかしいですね」
「何がです」
「私はまだ死んでいません」
店主は少し考えた。
そして静かに言った。
「ええ」
「まだ二回目は」
店を出たとき、私はふと思った。
ポケットの中に何か入っている。
取り出す。
小さな瓶だった。
ラベルが貼られている。
幸福(次回分)
そのとき私は初めて気づいた。
瓶の底に、もう一枚紙がある。
そこには、こう書かれていた。
死亡遍歴:1
前回の死亡理由:幸福過多
回収済
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