中古の幸福/後期
 
街の外れに、小さな市場がある。
看板は古く、文字が半分ほど消えている。それでも人はそこを知っている。

ガラス戸には、かろうじてこう書かれていた。

「中古品取扱」

何の中古かは書かれていない。
私は戸を開けた。
店の中は静かで、棚が並んでいる。
棚の上にはガラス瓶が置かれていた。
瓶の形は様々だ。
薬瓶、ジャム瓶、インク瓶。
だが、中身はほとんど見えない。
私は一つ手に取る。
瓶の中には、ほとんど何も見えない。
しかし、目を凝らすと、薄い霧のようなものが漂っている。

ラベルが貼られている。

幸福(中古)

「本物ですか」

店主はうなずいた。
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