都/杉原詠二(黒髪)
 
ピンク色の梅の花
上向きにのびる枝先
庭の一隅に
誰も見ていない
風に動じることさえなく
堂々と

春をまず告げる花
ウグイスが似合う
いつの間にか陽気に
花咲くころがやってきた

町全体を見下ろせば
最も美しい生物たちと
その住処
静かに朗らかに
佇んで

陽気の中に
もはや幾千年を生きる
かつての都のように
夢が形になった

永遠の園と宮

家々の屋根に瓦が乗って
ざらざらと
光に晒されている
それを愛おしむように
風は屋根の上を通り抜けていく
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