塩っぱい足あと/伊藤透雪
ど座れなくて
吐き気まで催してくる
人の流れは淀みを押して
通り抜けようとすると
端からこぼれ落ちる中に
私は溺れていくんだ
苦い汁が鼻から喉に落ちてくる
それでも
ひとりをけして悔やまない
枯れたら枯れたなりに
付けた花の色を
逆さまにして
部屋に飾っておけば
姿見には映える
今
風雨に晒されながら
自分の速度で
歩くとわかる
自分らしく生きること
さらさら汗をかいたら
今日は気分のいい日いい光
家に帰ったら
からからの喉を潤して
しわしわの目を開けよう
じわじわ細る自分を擦って
時折昔話を転がして
静かな笑みを
窓から見よう
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