たまゆら/夏井椋也
 

ほんの

一瞬

あなたの笑顔が翳った

冷たい

予感が

わたしの内側を伝う

人の気持ちは葉っぱの上の水玉
いつまでも震えることを止めない水玉

あなたの水玉が発する微かな哀しみを
わたしはなんとなく知っていたし

わたしの水玉が漏らす耳障りな音に
あなたは気づかないふりをしてくれた

わたしの掌から
あなたの水玉が零れ落ちていくのは
決してあなたのせいではない

おそらく次の丁字路で

あなたは

右へ

わたしは

左へ



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