小説の習作 原稿用紙五頁 #07/田中教平
言葉も出る。それは日々、深刻さを増していたが、カナは無自覚な面が多いように思われた。
自分の病を過小評価しているのがカナなら、過大評価せずにはいられないのがユウスケだった。
ユウスケは冷えた路面の上を歩いていた。近く、コンビニエンスストアに向かっていた。幅の狭い道を通って、大きな道に出れば、すぐにコンビニエンスストアがあった。ATMで五千円下ろした。安いカップラーメンを二つ、パンを四個買った。
女性店員が
「いつものお姉さんはどうしたの」
とカナの事を訊くから
「風邪。風邪ひいてる」
と嘘をついた。
実際カナが家で訴えた事は認知力の事だった。
「化粧直しをしたかどうか、頓服
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