一日半/田中教平
 

 それからカナは、疲れた、疲れた、と呟いては、なんとか洗濯物を干し終えた。そしてまた書斎に向かって、スマートフォンで昨日行った耳鼻咽喉科に相談の連絡をした。その言を聞いていると、カナは気持ちが悪くなっているらしい。しかし耳鼻咽喉科の土曜日の午前中は予約いっぱい埋まってしまったらしかった。病院が宛てにならないと分かると、カナは自室の寝室のベッドに横になった。そして書斎にいるユウスケに向かって、こっちに来るように何度も声をかけた。ユウスケは渋々、カナの寝室に向かった。寒かった。
「ねぇ、なんで暖房点けないの?」
「お金がもったいない。それに寒くない」
「いや、相当寒いと思うけど」
「そう?」
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