見たもの/牛坂夏輝
しく放棄された気遣い、引きちぎられた縫いぐるみの腕の客観性を、最適解などと、呼ぶことができると、思いますか?」考えられ、構造化された「曖昧さ」の中に、「予感」が散在しているということは、ないだろうか。ぼくの副題は、裏庭にいる小動物を俳句の中に加えなさいと、盛んに言い立てる内容のものだった。認知の変化、カプセルを埋める行為、漆喰の中で鳴るブクステフーデの音楽、ぼくは叫ぶ性質を、時間の翻訳者に持たせたい。しかし、いまは、この「予感」ということが見せている、この裂け目に対して、談話と、朗読の形式を、その幻覚の痕跡を、弱い波間に触れながら、たくましい植物群の影のゆらぎを傍目に、ぼくは、草木になりながら、沈めていくのだった。
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