てっぺんからの風景/秋葉竹
てっぺんに
どんよりと浮いている
泥のような雲の隠す月
壮大な
宇宙の終焉へのときの狭間で
黄金の光りを地表へ降り注ぐ
冷ややかな月
暗い海がみえる
湾岸線の道がつづく滅びたような夜
夜でもわかる北風が
北極星から降り下りる港町
生きて来た
きのうまでのささくれを
命さえ
消えてしまってかまわないはずの矜持で
涙さえ
凍ってしまえと賢い選択をするのか
あのとき云った
いつか
が
実はきのうだったと気づいた夜
信じていたはずの
たとえば神さまさえ
苦しみを忘れて忘れてしまえるかもしれない
そして
待っている
いつか
と
いうのが
またやって来ることを
てっぺんに
雲間から顔をみせた黄金色の満月から
世界を洗うような
世界を滅ぼすような
光りの帯が地表へ連なって
どこへ
ゆこうとするのか
いつか
届くというのか
悲しみだけを置き去りに
いつか
は
やって来るというのか
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