中年になって/狩心
ずに口パクで必死に
た す け て、と私に告げた
家族も友人も
それぞれの人生があるから、
話し相手にしかならない
仕事や趣味で忙しくすれば
気が紛れるけれど
心の秒針は
一秒も進んじゃいない
今までの君との思い出と
これからの君との思い出が愛おしくて
君が幸せの中で深い眠りにつき
僕がそれを看取って終わりたいから
まだ
やり直せると信じている
私は詩人だ
詩を初めて書いた日から
十五年の歳月が流れ
初めて心の中でそう
つぶやいた
わたしの愛は堅くて強い
必ず君を守る
何の変哲もない言葉で
誰にでも書ける言葉で
わたしはここに立つ
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