The Blue Synapses/伊藤透雪
 
俺の地平が畝っている
どこまでも起伏のない地平ながらも
無軌道に畝っている
どこまでも透明
に限り無く近い青の地平

立ち止まって下を見ると
どこまで墜ちるかわからない暗闇
薄く青みがかった透明な地平
は危うい薄氷だ
恐怖感など湧かない
ただ畝りに目眩がする

遠くは霞んでいる
不安も苦しみも悲しみも
怒りも
喜びさえどこかに忘れてきた
俺の感情は知覚されない

手のひらには
枯れて縮れた薔薇の花びら
純白だったものが今は
かさかさに茶色くなって艶も失っている
握りしめたら崩れてしまいそうだ

無軌道な地平をただゆくのか
後ろを振り向いてもあるの
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