深夜のTVショー/たもつ
るな、と呟いている
笑い声は益々大きくなる
うるさい、黙れ、と言いながら
ひたすら応援し続ける
それでは次のチャレンジャーです
司会者に紹介されたわたしが出てくる
こんなこともするんだ
と言うので
まあ、とバツが悪くなって答える
おそらく家の外では
静かに夜が降り積もっている
音も景色もなく
ただ夜だけがしんしんとしている
お互い手を伸ばせば
触れられるところにいるのに
どうしても触れられないものがある
今のこの瞬間、瞬間
世界にはあなたとわたししかいない
テレビから聞こえる笑い声と
頑張れ頑張れ、というあなたの声援
わたしたちしかいない
それで構わない
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