緊急入院で保護室に入った/狩心
 
んでもいいねと
 妻と話していた
 二人の愛は既に満潮を迎えていて
 もうやるべきことは特になかった

しかし 渡しの舟は
 本当にやりたいことをできていない
 それを知っている私は
 アとイを失くすことに恐れていた
 真実を掴もうとすれば孤独になる
 幻想と快楽、確かな愛の中で
 もがいていた 優柔不断なまま…
逃げて逃げて 無限に逃げても怠惰
結局君は
    本当の自分に引き戻される
デパートの
誰もいない階段で
壁に凭れて
呆然と俯いていた
 ぴくりぴくりと痛む五十肩の神経細胞だけが、私を現実に繋ぎ止めようとしていた

虚無を突き破れ!
 渡しの
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