メモ3(今のこと、音楽、人間のこと)/由比良 倖
子を良くするために努力してきたのか、と言えば、全然そうじゃないと思う。傷付くのも、楽しく生きられるのも、運でしかない。死にたい人の方が、じっと日々の苦痛に耐え、一秒一秒を決死の思いで生きている。
今になって、過去を思って燻るのを止めようと思い始めた。それはもう、本当、ただ単純に今が楽しくなり始めたからだ。
人には何故、過去に拘る習慣があるのだろう? 95歳くらいになって、思い出に浸るのは悪くないかもしれない。僕はずっと、人生の節目節目で、自分はもはや老いてしまった、と思い続けてきた。18歳の時は、もう人生の終わりだと思ったし、23歳の時には長く生き過ぎたと思ったし、それからは毎日死にた
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