これだけの幸せ/第2の地球
 
不自由なりの自由を不自由というひとは
はやく 
不自由になればいいとおもう

無責任なりの責任を無責任というひとは
逃げ出して
帰ってこなければいいとおもう

どうせひととして
為せることはなにもないから
一日に一巡りしか 
地球は廻ってやらない

無色透明のその色がどれほど美しいか
なぜ
見ようとしないのだ

無知だと罵る前に
何を知っているというのだ

何も知らなくたって 
ここはおなじ世界だ

世界が平和であるように祈るひとは
いま
世界がどんなに平和かを
忘れてしまう

ひとは平和の為にはたたかえない


銃声が響いてもひとは笑える

一日に一巡り 廻る

ゴミを漁ってもひとは笑える

一日に一巡り 廻る

うばってもころしあってもうられても ひとは笑える


不幸か
これだけの幸せが
不幸なのか
これだけの幸せが
どうして
不幸なのか


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