くもりのちあめの日/
落合朱美
ミュールはおろしたて
アスファルトを蹴る
素足はまだほの白くて
スカートの裾が翻る
風は
やまない
のうぜんかずらの
つるを揺らして
ひらがなで の を描いたら
空が涙を堪えきれなくなるまでに
風にふかれて
歩こう
歩こう
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