「詩が逃げていったあとに残るもの――詩誌の役割について」(atsuchan69)へのギモン/室町 礼
ギモンの対象である論考の核心は「詩誌は、もはや〈新しい
詩〉を見つける場所としての役割を終えた」と結論して詩誌
に引導を渡している点にあります。
投稿者の論旨を以下に箇条書きしてみましょう。
1.速度の敗北
新作の発表や反応の速さではネットに勝てない。詩誌が
「新しさ」を競うのは自滅行為である。
2.役割の転換(保存・アーカイブ)
今後の詩誌は、ネットで流れて消えていく詩を「拾い上げ、
編み直し、批評を加える」という後追いの記録装置(地図)
になるべきだ。
3.脱・格付け
詩誌は「選考して点数をつける(権威ぶる)」のをやめ、
読者が読み解くための「解説・材
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