崩壊/森 真察人
ら私は
おお この夜空は巨きな瞳のようだ
この夜空はあなたのもの
と 祈ってこの身を雪(すす)ごうと試みるのだが
あなたを呼ばわり あなたに救われるには
私はとうに殺しすぎていた 通行人の吐息を
あまねく少女の音階を?
いまに呼吸を奪われた彼らが
私の息の根を止めに駆けてくる!
私は乾いた路地を曲がり 急坂を上りつつ
彼らの腕腕をはらいのけるのだが
奔逃(ほんとう)のあげく 私は遂に捕まり
身を切り裂かれて 岩場に横たえられる
*
私の血液で染まった海を
歩いてひとりの少女がやってくる
少女は音色の無い声で
語り 私の頭に油を注ぐ
そうして私は赦される
千の天使が迎えに来る
夜明けまでの間??
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